※このウェブページは中学校理科1年の学習内容です。<1年p.14>
理路整然 どうする,写真とスケッチ
レポートで観察した生物の説明が必要なときは,写真,スケッチを多用しましょう。文章だけよりも伝わりやすくなります。
写真とスケッチは,それぞれどのような利点があるのでしょうか。写真は,ある場面の全体のようすを伝えるのに適しています。ただし,写真は1つの視点からの,かつ,ある一瞬の情報であり,たとえば葉に隠れた部分があってもわからないことがあります。
一方,スケッチは,伝えたい部分を取り出すことができるよさがあります。たとえば,葉の葉脈の形を説明するとき,写真よりもスケッチのほうがわかりやすくなることがあります(下図)。写真では表せなかった特徴をスケッチに文字として書きこんで,内容を整理することもできますし,自然とよく観察するようになる,という効果もあります。
それぞれを使い分けたり両方を示したりして,わかりやすいレポートづくりを目指しましょう。
「科学的」とは,どういうことですか?
「科学」のはじまりは「気づき」です。これは何だろう,不思議だな,どうしてだろう,知りたいな,そうしたものごとに,ふと立ち止まったとき,科学的な活動がはじまります。今,私たちが目にしているのは「ものごとが起きた結果」です。見えていることから,どのようなしくみでそれが起きたのか,なぜそうなったのかなど,見えない「原因」「決まり」などをつきとめていくのが,科学的な探究です。
科学的というには,一般に次の条件があります。
・いろいろな現象から決まりを見出す活動である。
・・試して確かめることができる。だれが試しても,条件 さえ一致していれば同じ結果になる。。
・根拠(事実)に基づいていて,筋道がとおっている状態である。
・おたがいに批判したり確かめたりして,より適切になる。
・「科学的に正しい」とは,「現時点で最も確からしい」ということで,これから変わる可能性がある。
幽霊っているんですか?「科学では証明できないこともある」って言い方しますよね。
世の中のものごとには,そもそも科学的に証明しづらい場合があります。あなたのまわりのものごとについて,先の「科学的といえる条件」にあてはまるか考えてみてください。その結果になる条件がはっきりせず,もう一度試せない。だれが試しても同じ結果になるわけではない。筋道のとおる説明ができない。このようなことがありませんか?
だれかが「幽霊を見た」「幽霊のせいで悪いことが起きた」と思っても,科学的にもっと確からしいほかの説明ができる場合があり,これまで人類が発見してきた科学の決まりをもとにすると,限りなく「幽霊はいない」といえます。