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※このウェブページは中学校理科3年の学習内容です。<3年p.111>

 生態系では,ある生物が大発生したり,大きく減ったりすることもあるが,そのような場合でも,図15のように生物量が増減して,再びつり合いのとれた状態になる❶。一般に,ある生物の生物量が増え続けたり,まったくなくなったりすることはなく,多くの種類の生物がたがいに影響し合いながら,1つの地域に共存している。

図15 生物量のつり合いの保たれ方

生物量のピラミッドの頂点にあたる肉食動物(たとえば,ワシ,オオカミ,シャチ)は,成長すると,その競争相手は同種だけになる。強い動物のように思えるが,見方を変えるとそうではない。図12のように,生物量のピラミッドの段階が上がるにつれて,各段階の生物量は急激に小さくなる。つまり,これらの動物は非常に多くの下位の生物によって支えられていて,それを考こう慮りょすると,必要とする土地や海域はとても広い。世界中のこうした肉食動物のほとんどは絶ぜつ滅めつ(→p.216側注❶)が心配される種類である。

図16 頂点にくる捕食者

❶ 人間の活動によって,このつり合いがくずれることが問題になっている。くわしくは最終章であつかう。

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