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※このウェブページは中学校理科1年の学習内容です。<1年p.64>

1|水溶液

 純粋な物質,混合物

 「水」や「塩化ナトリウム」のように,1種類の物質からできている【物質を純粋】な物質という。一方,「食塩水」のように,いくつかの物質が混ざり合った物質を【混合物】❶という。

2 ものが溶けるとは

 図1のように,食紅を紙パックに包み,水に入れてみると,やがて透明❷な液になる。これが溶けた状態である。水に溶ける物質は,かき混ぜると早く溶ける。しかし,かき混ぜなくても,やがて水の中に広がって溶ける。また,時間がたっても液の下の方が濃くなることはない。

 水溶液

 物質が液体に溶けることを【溶解】といい,溶けた液体を【溶液】という。溶けている物質を【溶質】,水のように溶質を溶かしている液体を【溶媒】という。

 溶媒が水である溶液を【水溶液】という。水溶液には,二酸化炭素のような気体や,エタノールのような液体を溶質としたものもある(図2)。

食紅を紙パックに包み,水に入れてみると,食紅が少しずつ溶けて,もやもやしたものが広がっていくのが見られる。しばらくこの液を静かに置いておくと,もやもやは見られなくなり,透明な液になる。これが溶けた状態である。

図1 食紅が溶けるようす
図2 溶媒・溶質・溶液の関係

❶ 10円硬貨は主に銅からなり,ほかに亜鉛,スズが混ざっている。このように,混合物は固体のこともあり,また,2種類以上の物質が混ざっていることもある。身のまわりには,純粋な物質よりも混合物のほうが多い。

❷「透明」とは,すき通っていて,向こうの景色がよく見えることをいう。食塩を水に溶かしたときのように,色もなく透明な液を「無色透明」といい,食紅を水に溶かしたときのように色がついた透明な液を「有色透明」という。

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※このウェブページは中学校理科1年の学習内容です。<1年p.65>

 粒子のモデルと溶解

 すべての物質は,顕微鏡を使っても見えないほどの小さな粒(粒子)の集まりでできている。物質の性質を考えるときは,この粒子をモデル❶として考えるとわかりやすい。

 たとえば,砂糖が水に溶けるようすを粒子のモデルで表すと,図3のようになる。水の粒が砂糖の粒子の間に入りこみ,砂糖のかたまりはくずされて小さくなっていく。

実際には砂糖の粒子も水の粒子も小さくて見ることはできない。

図3  砂糖が水に溶けるときの粒子のモデル

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砂糖のように水に溶ける物質の粒は,かき混ぜなくても,やがてばらばらになり水の中に広がっていきます。そうなると,時間がたっても下のほうが濃くなることはありません。

水の粒子と砂糖の粒子が均一になっている状態が,溶けているということです。

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❶ 目には見えないもののつくりや複雑な現象などを,簡単な図や形に表したものをモデルという。

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※このウェブページは中学校理科1年の学習内容です。<1年p.66>

5 濃度と質量パーセント濃度

 コップ1杯の水にスプーン1杯の砂糖を入れてつくった砂糖水と,同じ量の水にスプーン2杯の砂糖を入れた砂糖水では,砂糖水の濃さがちがう。溶液の濃さは,一定量の溶液に溶けている溶質の量で決まり,これを溶液の濃度という。
 溶液の濃度を表す方法の1つに,質量パーセント濃度がある。【質量パーセント濃度】は,溶質の質量が溶液の質量の何パーセント(記号%)になるかで表される。

$$ 質量パーセント濃度〔%〕=\frac{溶質の質量〔g〕}{ 溶液の質量〔g〕}×100 $$
$$ =\frac{溶質の質量〔g〕}{ 溶媒の質量〔g〕+溶質の質量〔g〕}×100 $$

パーセントとは,百分率のことで, 「もとにする量」を100としたときの 「比べられる量」である。

図4 百分率の考え方

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p.240の例題で,質量パーセント濃度の考えに慣れておきましょう。

図5 質量パーセント濃度の考え方

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※このウェブページは中学校理科1年の学習内容です。<1年p.224>

資料 環境問題で聞く「ppm」

 環境問題として空気中や水中などの有害物質のことが話題となるとき,「川の水に〇〇ppmの〇〇がふくまれ……」などのように,ppm(ピーピーエム)という言葉を見聞きすることがあります。このppmは,質量パーセント濃度(p.66)と同じように,濃度を表すときによく使われる単位です。

 1 ppmは100万分の1を表します。1 %が100分の1を表して100分率というのに対し,ppmは「百万分率(英語でparts per million)」といいます。

 環境問題の話題で,%でなくppmが使われるのはなぜでしょうか。環境問題では,水や空気,食べ物などにごくわずかにふくまれているだけで,環境や健康に害をあたえる物質がよく話題となります。これらの濃度を%で表すこともできますが,小数点以下にゼロがいくつもならぶことになり,あつかいづらくなります。そこで,ppmを使うと,同じ濃度でも0.0001%を1ppmと表すことができ,ごくわずかにふくまれる物質の濃度を表すのに適しているのです。

ニュース

※科学ニュースの更新は2025年4月を目処にはじまります。

  • 1-2-2-1 2023年1月1日
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