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※このウェブページは中学校理科3年の学習内容です。<3年p.47>

6 仕事の原理

 仕事をするとき,動滑車や斜面,てこなどの道具を使うと,物体を動かすために加える力を小さくすることができる。しかし,力を加えて動かす距離が長くなるため,物体に対する仕事の大きさは変わらない。このことを【仕事の原理】という❶。

7 仕事率

 図11のように,荷物をビルの上まで持ち上げる仕事をするときに,エレベーターを使うと,人が運ぶよりも短い時間で行うことができる。人が運んだときとエレベーターで運んだときとでは,仕事の大きさは同じでも,仕事をする速さ(仕事をする能率)が異なる。

 一定時間(1秒間)当たりにする仕事の大きさを【仕事率】といい,次のように定義されている。

 式の右辺の単位はジュール毎秒(記号J/s)となるが,この単位を【ワット】(記号W❷)におきかえて仕事率の単位として使う。

p.271の例題で,仕事の原理,仕事率の計算に慣れておきましょう。

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図11 仕事の大きさは同じでも能率が異なる例

探究7(b),(c)で,仮にひもを引く速さが等しいとすると,仕事の大きさが等しくても,仕事率が変わります。

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仕事は,

11 N ×0.2 m =2.2 Nm =2.2 J

ひもを引く速さは10cmあたり1秒だった。

そのため,20cm引くのに2秒かかった。

このときの仕事率は

2.2 J ÷2 s =1.1 W

仕事は,

5.5 N ×0.4 m =2.2 Nm =2.2 J

ひもを引く速さは10cmあたり1秒だった。

そのため,40cm引くのに4秒かかった。

このときの仕事率は

2.2 J ÷4 s =0.55 W

図12 仕事率の考え方

❶ 仕事の原理は,摩擦の影響がない場合に成り立つ。

❷ ワット(記号W)は電力の単位でもある。電力は,1秒間に消費される電気エネルギーの大きさを表す。(中学校2年)

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