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※このウェブページは中学校理科1年の学習内容です。<1年p.236>

資料 海底はどこまで掘れる

 地層などの調査には,地中に金属のパイプ(筒)を差しこんで,地中深くの試料を連続して採取するという技術が使われています。

●ボーリング調査

 大きな建物を建てるときなどには,しっかりした地盤が必要です。また,地下に活断層があると地震が起きたときに直上の建物に大きな害をあたえるので,あらかじめ調べておく必要があります。地層のようすを調べるため,地面から地下にパイプをさして地層の試料を取り出す調査を「ボーリング調査」といい,取り出した試料を「ボーリング試料」といいます。

 ボーリング試料は,行った地点の真下のようすしかわかりませんが,複数の地点のボーリング試料を得ると,地層の広がりを推定することもできます。通常のボーリング調査で調べられるのは,地下100m程度までの深さです。

(a)ボーリングによる試料の例

●深海の地質調査

 ボーリング調査のような地下を掘削して行う地質調査には,科学的な研究目的によって,海底下を対象として深くまで行われることもあります。中でも,日本の地球深部探査船「ちきゅう」は,陸上でのボーリング調査に比べて,桁ちがいの深さまで海底下を掘り,調査することができます。(図(b))。深い海底に巨大なパイプを下ろすための大きなやぐらや,掘削機器をつんでいて,海底下3000m以上の深さに到達した実績があります。

 「ちきゅう」による海底下の地質調査により,2011年の東北地方太平洋沖地震を引き起こしたと考えられるプレート境界断層からの試料が採取されました。その試料やその他のデータの解析結果から,地震時のプレート境界断層がとてもすべりやすかったことがわかりました。

船上の大きなやぐらは,海底にパイプを下ろすための構造である。

(b)地球深部探査船「ちきゅう」

「ちきゅう」で使われる巨大なパイプ

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