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1|細胞
物質は原子からできていて,物質の基本となる単位は化学式で表すことができた。この章では,「生物を構成する基本となる単位」を考えていこう。それを探すために,さまざまな生物について,まずは顕微鏡で調べてみよう。
顕微鏡観察用具とは,顕微鏡の他に下のような用具です。ここでいう顕微鏡は,「透過型顕微鏡」のことで,試料の下から光を当てて,通りぬけた(透過した)光で観察するところが,双眼実体顕微鏡とは異なっています。
探究1 顕微鏡を使って表皮を観察する
準備
タマネギやピーマンなど,カッター,顕微鏡観察用具
① タマネギやピーマンの表皮を取る。
注意!! 刃を手前に引くようにして,ゆっくり注意して切る。このとき,カッターの刃が動く方向に手をおかない。
② 表皮をスライドガラスに置き,プレパラート(顕微鏡で観察できるようにした試料)をつくる。
図1 表皮を顕微鏡で観察したようす
※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.246>
基本操作 (透過型)顕微鏡の使い方
一般的な顕微鏡では600倍くらいまで拡大できる。プレパラートを作成することで,試料の細かなつくりを観察できる。
注意!! 持ち運ぶときは,片手でアームをしっかり持ち,他方の手で鏡台を下から支えて持つ。
光源には,照明装置を使う形式と,反射鏡に光源装置(蛍光灯など)の光を反射させて使う形式があります。
ポイント
レンズがはずれている場合はレンズをはめる。このとき,接眼レンズ,対物レンズの順にはめて,鏡筒の中にごみが入らないようにする。レンズをはずすときは,対物レンズ,接眼レンズの順にする。
注意!! 絶対に反射鏡に直射日光を当ててはいけない。強い光が目に入り,目をいためることがある。
注意!! 必ず横から見ながら行う。対物レンズをプレパラートにぶつけてこわすことがある。
※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.69>
1 細胞
タマネギなどの表皮を顕微鏡で観察すると,小さくしきられたようなものが集まっていることがわかる(図1)。このしきりに囲まれた1つひとつが細胞である。
細胞は生物のからだをつくる基本単位で,すべての細胞は酸素を取り入れ,二酸化炭素を排出している。このはたらきを細胞呼吸(内呼吸)という。
また,細胞が生命を維持するためには養分が必要である。養分は酸素とともに細胞外から取り入れられ,細胞内では,養分と酸素が結びつけられてエネルギーが取り出される。その結果,二酸化炭素と水などがつくられ,細胞外に排出される(図2)。このとき得られたエネルギーで細胞の生命が維持される。
2 単細胞生物
水中の小さな生物であるミカヅキモやゾウリムシなど(図3)のからだは1つの細胞からできている。このように1つの細胞からなる生物を単細胞生物という。
水中の微生物は,いろいろなところにいます。たとえば池の底や水そうの内側のぬめりを採取し,顕微鏡で観察してみましょう。
❶ 細胞呼吸に対して,動物の肺やえらで行われる酸素と二酸化炭素の交換は,外呼吸という。(→p.111)
❷ 生物が生命を維持したり,成長したりするためには,さまざまな物質が必要である。このような物質のうちの水以外を,この教科書では「養分」とよぶ。