※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.105>
理路整然 −智に働けば役に立つ− どうする,連続する条件の決め方
方法1で試験管をあたためたのはなぜだっけ?
アミラーゼは,ヒトの体温でうまくはたらくようにできているからです。
アミラーゼがはたらきやすい温度と,そうでない温度があるんですね。
アミラーゼがはたらきやすい温度を探究できそう。
アミラーゼには,よくはたらく温度があります。その温度は,何℃なのでしょうか。はたらきかたは,温度によって「オン・オフ」のように急に変わるのでしょうか。それとも,ゆるやかに変わるのでしょうか。
p.84の「変える条件・そろえる条件」という考え方では,ある条件の「ある・なし」を決めました。しかし,温度という条件は「ある・なし」を決めることができません。このように,調べる内容によっては,条件が連続していることがあります。このようなときは,一般に次のように段階的に実験を組み立てていきましょう。
①まず温度を大まかに決める
実験に必要な時間や費用を考えて,効率のよい実験方法を組み立てます。もちろん0.1℃ずつ区切って0℃から40℃まで400回実験を行うという方法も可能です。しかし,まずは大まかに傾向をつかみ,どの範囲を集中して調べるべきなのか目安を知るのが優先です。
たとえば,アミラーゼがよくはたらく温度を調べる場合は,0℃,20℃,40℃…と,等間隔で大まかに区切って実験を行うのが適切でしょう。
②次にこまかい間隔で決める
先の実験の結果,アミラーゼが20°Cから40℃の間でよくはたらくとわかったとします。今度は,20℃と40℃をさらに細かい間隔に区切って調べます。20℃,25℃,30℃,35℃,40℃などに分けて調べることが考えられます。
さらに区間をしぼって細かく区切れば,どの温度ではたらきが変化するか,くわしくわかるでしょう。
この実験方法は次のようなときに応用できます。
◆チューリップの花は,温度によって,とじひら きする特徴がある。何℃が境かを調べたい。
◆ゴムにおもりをつるして,伸びとおもりの質量の関係を調べたい。質量の区切りを適切に決め,実験計画を立てるときの目安を決めたい。
このように,条件を区切っていくという手法もうまく使えるようになりましょう。