※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.139>
4 オームの法則
金属線(または抵抗器)も電気抵抗(抵抗)をもっている。一般に,金属線に流れる電流の大きさは,金属線にかかる電圧に比例する。この関係を【オームの法則】といい,次の式で表すことができる。
$$ 電流I〔A〕^{❶} =\frac{電圧 V〔V〕 }{抵抗 R〔Ω〕} $$
一般に変数𝑰,𝑽,𝑹には単位もふくまれていますが,ここでは説明のために単位〔A〕,〔V〕,〔Ω〕を書き加えてあります。
ここで,電流 𝑰 の単位はA,電圧 𝑽 の単位はV,抵抗 𝑹 の単位はΩ(オーム)である。 1Vの電圧で1Aの電流が流れる抵抗器の抵抗が1Ωと決められている。
また,上の式を変形すると次のようになる。
$$ 抵抗 R〔Ω〕 =\frac{電圧 V〔V〕 }{電流I〔A〕} $$
$$ 電圧V〔V〕 = 抵抗 R〔Ω〕 × 電流I〔A〕^{❷} $$
p.266の例題で,抵抗の計算に慣れておきましょう。
これらの式から,電流 𝑰 ,電圧 𝑽 ,抵抗 𝑹 のうち2つの値がわかれば,残りの1つの値が決まることがわかる(図9)。
図9 電圧・電流・抵抗の関係の例
19世紀に,ドイツの物理学者オームは,金属線に流れる電流は電圧に比例することを発見しました。発表したときは注目されませんでしたが,やがて評価され,後に抵抗の単位に名前が取り上げられます。なお,名前はOhmなので,単位はOとなるところですが,数字のゼロとまちがえやすくなるため,似た形のオメガ(Ω,ギリシア語)を使うことに決められました。
❶ 電流は文字 𝑰 ,電圧は文字 𝑽 ,抵抗は文字 𝑹 を使って表すことが多い。英語で「強さ」を表すIntensity of current,「電圧」を表すVoltage,「抵抗」を表すResistanceの頭文字である。