※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.194>
大気の中で起こる降雨,雲,風などのいろいろな現象をまとめて【気象】とよぶ。また,天気や雲のようす,気温,湿度,気圧,風向,風力,雨量,雲量などを【気象要素】という。
天気予報は,気き象しょう庁ちょうなどが定期的に観測する気象要素のデータをもとにしてつくられる。 ここでは,気象要素を観測する機器(p.196-197)を使い,観測を行いながら,その使い方を身につけよう。
探究1 継続観測 気象要素の観測
気象要素はどのように変化しているのでしょうか。また,天気の変化と気象要素はどのように関係しているのでしょうか。
「湿度」って,空気の「湿りぐあい」のことだよね。1日のうちでも「湿りぐあい」は変化しそうだね。
「雲量」はどうやってはかっているんだろう。ほかの気象要素は,何か機械を使ってはかるのかな。
気象要素どうしにはどのような関連があるか。また気象要素の変化を調べるための観測は,どのように行ったらよいか。
天気の変わり目には,気温や湿度に変化が見られると思う。
晴れの日は,朝に気温が低くて,昼過ぎに気温が最高になることを学習したね。
天気予報で,「低気圧が近づくから雨になる」と言っていたよ。気圧と天気が関係するのかな?
季節によって天気に特徴があるよね。気象要素も季節ごとにちがうと思う。
だれがどの要素を観測するか,分担を決めた方がいいね。気温は変化し続けるだろうし,1日で何回もはかろうよ。そうだ,どうせなら30分おきにはかろうか。
30分おきにはかるのは現実的に難しいよね?用事があったらどうするの?すごくこまめにはかったからといって,ちがいが出るのかな?
インターネットでも,観測された気象要素が公開されています。各市町村の気象台で情報を公開していることもあるので調べてみましょう。
観測カードや天気図も準備しておきましょう。天気や雲のようす,気温,湿しつ度ど ,気圧,風向,風力,雨量,雲量などを調べていきます。
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準備
乾湿計,気圧計,風向風速計,時計,湿度表,記録用紙
気象観測の結果から,
- 気温が上がると湿度は下がるようである。
- くもりや雨のときに気圧が下がるようである。
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基本操作 気象観測の方法1
気温,湿度,気圧,風向,風力,雨量などは,百葉箱に自記記録計を置き,調べることができます。
私たちが利用する天気予報に必要な気象観測を行っているのは, アメダス(AMeDAS:地域気象観測システム)です。全国約1300 か所にあるアメダス観測所の多くは無人で,降水量などの気象情報を自動観測して気象庁にデータを送っています。
アメダス観測所の例
地球をつつむ大気が物体の面を押す作用を気圧という。気圧は,気圧計で測定し,単位はヘクトパスカル(hPa)である。
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基本操作 気象観測の方法2
空をおおう雲の割合を雲量という。快晴,晴れ,くもりの区分けは,雲量によって決められている。雲がないときを雲量0,雲が空一面をおおっているときを雲量10として,0〜10の11段階で表す。
風のふいてくる方向を風向という。風の強さは風速で表す。
① 風向は,障害物のない開けた場所で,風向計を用いて,風のふいてくる方向を測定する。風のふいてくる方向は16方位で表し,北東の方向からふいてくる風は「北東の風」という。
② 風速とは,空気が1秒あたりに進む距離をいう。風速は,風速計を用いてはかる。
天気図(p.216)では,天気(快晴,晴れ,くもり,雨,雪など)と風向・風力を下左のように表す。
風力は「風力階級表」で風速から求めることができる。