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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.234>

ダムの放水(山形県鶴岡市)

3|気象に関わる恵み・災害

 気象の変化がおよぼす恵み

●水資源

 日本の川は1年中水が流れ続けている。これは,日本で比較的降水が多く,山間部にたくわえられた水が土中に保たれるなどして,じょじょに川に流れこむからである。降水は資源としてとらえることができ,古くから生活用水や農業用水として使われていて,現在では大量に必要な工業用水としても役立っている。

●エネルギー資源

 水力発電では,水が流れる力を利用して発電機を回し発電する。こうした発電には一般的に大規模なダムが必要であり,ダムに豊富な水をたくわえて利用している。その水のもとも降水である。また,風力発電は風の力を利用して,発電機につながった風車を回し発電する。気象は,こうしたエネルギー資源としても利用されている。

雨水が地下を通り湧き水になる(鹿児島県湧水町)
風力発電(島根県江津市)
農業用水(新潟県新潟市)

図24 気象に関わる恵みの例

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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.235>

 気象の変化がおよぼす災害

●集中豪雨

 集中豪雨は,短時間にせまい範囲で大雨が降る現象である。これによって山間部では地すべりなどが発生し,平野部では洪水などによる水害が発生することがある。集中豪雨は梅雨の終わりごろよく見られ,また,台風や積乱雲によっても起こりやすい。

●竜巻

 竜巻は,積乱雲の強い上昇気流により発生する激しいうず巻きである。一般に直径は数十〜数百mで,ろうと状または柱状の雲をつくりながら,数kmに渡って移動する。猛烈な風が起こり,進路上にある家屋が破壊されたり,電線が切断されて停電が起こったりする被害が出ることもある。日本では9月ごろに多く発生している。

竜巻が畑を横切っており,上昇する空気により土ぼこりが生じている。

図25 竜巻のようす
大雨による被害(岩手県釜石市)
台風により倒れた鉄塔(茨城県潮来市)
大雪による立ち往生(新潟県南魚沼市)
河川堤防の決壊(長野県 千曲川)

図26 気象現象に関わる災害の例

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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.236>

 SDGsを意識して脱炭素社会へ   二酸化炭素と熱

 夜に雲がないと,次の日の朝は気温が下がることが多くなります。地面からの熱が逃げやすくなるからです。

 地面は,昼間に太陽によってあたためられ,夜にその熱を大気中へ放出しています。夜に雲があると,この熱は雲に吸収され,熱の一部は雲から地表に返されます。熱が上空へ逃げることができないので,気温が下がりにくくなるのです。雲がない夜の場合は,熱は上空へ逃げていき,気温は下がり続けます。

図26 晴れの夜とくもりの夜の熱の移動


 発展 

 図27のしくみは,二酸化炭素による地球温暖化とも関係している。雲だけでなく,大気自体にも,熱を吸収して地表に返すはたらきがある。特に,水蒸気や二酸化炭素はこのはたらきが大きく,これらの気体があることにより,地表の熱が宇宙に逃げにくくなり,地球全体がすごしやすい温度に保たれている。もし両者がなかったら,平均気温はー19℃になると計算されているほどである。

 二酸化炭素は人が化石燃料を使用しはじめたころから増えていて,その主な原因は人間活動だと結論づけられている。二酸化炭素が増えることにより地球全体があたたかくなり(図27),これが地球温暖化の一因となっている。

どちらの図も,太陽から地球に熱が入り,地球から宇宙へ熱が放出されている。また,どちらも,地球に入る太陽からの熱の量と,地球から宇宙へ放出される熱はつり合っている(もし出ていく熱の量が少ないと,地球が熱をためることになり,どんどん温暖化が進むことになる)。ただし,(b)は,二酸化炭素が多いことにより,二酸化炭素が放出する熱が,地表で吸収されて再び放出,さらにその熱を二酸化炭素が吸収,という現象がくり返されやすくなる。そのため,全体として温度が上がっている。

図27 二酸化炭素と地表の間を熱が行き来する

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環境問題のひとつにオゾン層の破壊があり,これは地球温暖化とは別の現象です。大気圏の一定の高度には,オゾン層とよばれるオゾン分子O₃の多い部分があります。オゾンは酸素が変化してでき,紫外線を吸収するはたらきがあります。生物が紫外線を大量にあびると,細胞の活動に異常が生じるため,オゾン層があることは生物にとって重要です。

練習問題

ニュース

  • 【大雪で車がスタックするメカニズムを解明! 大規模立ち往生を防げ!】 2023年3月1日
    大雪の日にはたびたび車両のスタックが発生し,時に大規模な立ち往生が発生します。この「スタック」のメカニズムを解明したと,福井大と新潟大の研究チームが発表しました。 実車での試験や立ち往生の現地調査から,圧雪の上で停車したり,タイヤが空転したりしてくぼみができると,車がスタックしやすくなる悪循環が起きていることが分かりました。 特に圧雪が7センチを超えるとスタックしやすくなるとのことで,目安としては1時間当たり5~10センチ程度の降雪が半日から1日続いた場合,路面の圧雪が7センチを超え,スタックの危険性が高まるそうです。また,今後は立ち往生の危険度の数値化や,危険度予測なども開発予定とのことです。 もと記事リンク
  • 【『Mr. トルネード』―天気予報で世界の空の安全を守った藤田哲也の物語―】 2023年3月1日
    世界で初めて竜巻の強さを表す分類「F(フジタ)スケール」を考案した科学者・藤田哲也の生涯を綴った一冊です。 32歳で渡米し,生涯を気象の研究に奉げた藤田は,やがて世界中の空の安全につながる「ダウンバーストの発見」という偉業を成し遂げます。 独特の研究手法のため,時に多くの科学者と対立した藤田ですが,彼は航空事故防止につながる気象の研究に強い信念をもって打ち込み続けました。その原点には,北九州市出身の藤田が1945年8月20日,原子爆弾の威力の調査のために訪れた長崎で目にした光景があったのです。 『Mr.トルネード 藤田哲也 航空事故を激減させた男』 佐々木健一著 文春文庫 2019年11月 ISBN:978-4-16-791392-2 もと記事リンク
  • 【避難情報に関するガイドラインが変わりました】 2023年3月1日
    令和3年5月,避難情報に関するガイドラインが改訂されました。これまでの「避難準備の情報」は「高齢者等避難」に,また「避難勧告」「避難指示」は「避難指示」に一本化。すでに災害が発生しているような状況では,最高レベルの「緊急安全確保」となり,より早い避難行動を促すような内容となっています。 自然災害に関わる学習などで,学習内容とあわせて新しい避難情報・警戒レベルと,災害時に取るべき行動を確認するようにしましょう。 もと記事リンク

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