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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.84>

 理路整然 −智に働けば役に立つ−   どうする,変える条件・そろえる条件

 ここでは,理科の大事な見方・考え方のひとつである 「探究の方法」を意識しましょう。考察に十分な説得力を出すためには,それを導く調べ方に気をつける必要があります。

 一般に,実験結果が生じた原因・条件を決めるためには,「変える条件」をひとつだけ決めて,あとの条件は変えずに実験を行います。いくつかの条件を変えながら実験をしてしまうと,原因・ 条件が何だったのかをひとつにしぼれなくなってしまいます。

 これは科学における非常に大事な考え方です。私たちは日常で問題が起こったとき,よかれと思うことを全部試してみます。もちろんそれは当然なのですが,あとで「何がいちばん効いたのか」とふり返っても,よくわかりません。

 一方,科学的な探究では,目の前の【現象の裏側には原因・ 条件】があり,原因・ 条件は【要素に分解できる】はずだと考えます。そして,要素を切り分けてから,個別に実験して,原因から結果までのしくみを探ろうとするわけです。

では練習してみましょう。デンプンは24時間いつでもつくられるのでしょうか。植物の葉でデンプンができるための条件を,実験計画を立てて確認しましょう。次のA,B,C,Dの実験方法を比較し,原因が1つに決められるか比べてみましょう。

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 実験A 

方法

1. ホウセンカの鉢を日光に当てたあとで,ヨウ素デンプン反応を確かめる。

 2. 葉のヨウ素デンプン反応を確かめる。

結果 

葉でヨウ素デンプン反応が起こった。

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〔実験A〕日光に当てた葉でデンプンができていたので,デンプンができるには日光が必要だということができます。

日光に当てる・当てないにかかわらず,葉には最初からデンプンがあったのではないですか?つまりこの実験方法では,「日光に当てたこと」という1つの原因がつきとめられていませんね。

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 実験B 

方法

1. 1つの鉢㋐を数日間暗いところに置いてから,葉のヨウ素デンプン反応を確かめる。

2. ㋐を日光に当てて㋑とし,葉のヨウ素デンプン反応を確かめる。

結果  

日光に当てたあとの葉でのみヨウ素デンプン反応が起こった。

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〔実験B〕日光を当てた葉とそうでない葉を比べたので,デンプンができるには日光が必要だということができます。

日光とは関係のない理由で,日時が異なるとデンプンができたり,できたデンプンがなくなったりするのではないですか?この実験方法では確かめられていませんね。

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