※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.137>
理路整然 −智に働けば役に立つ− どうする,変化させる量・変化する量
ものごとを観察して「AとBが関係していそうだ」と仮説を立てることがあります。しかし,もっとくわしく知りたいと思っても,ただ観察しているだけでは,Aが自分の思ったとおりに変化してくれるとは限りません。人が操作をして変化させる必要があります。
たとえば,p.47では「A 銅粉の質量」を変えて,それにともなって「B 酸化銅の質量」がどのように変わるかを調べました。p.83では,「A 日光」が当たるかどうかを変え,それにともなって「B デンプン」ができるかを調べました。
この探究では,「A 電圧」を変化させて,それにともなって「B 電流」がどのように変化するかを調べています。
この教科書では,Aを【変化させる量(人が操作して変える量)】,B を【変化する量(Aにとも なって変わる量)】とよんでいます。このような考え方は,今後の探究でもよく使います。また,1年生で行った探究の方法について,この2つの量が見つかるかふり返ってみてください。探究の計画の立て方がさらに上手になるでしょう。
現象をとらえて決まりを見つけたいときは,積極的に条件を変えて試していきましょう。
この実験のようにAが増えることが原因でBも増えるといった場合,AとBには「因果関係がある」といいます。
たくさんのものごとの中には,まだ未知の「C が増える」ことが原因で,それにともなって「AもBも増える」ことがあります。そのときは,AとBは「相関関係がある」といいます。AとBは連動して変わるけれども,AがBの直接の原因ではないという意味の表現です。
科学的に考えるときは,「因果関係」と「相関関係」を混同しないように注意しよう。ちょっと立ち止まって,ほんとうにそれが原因かと考えてみるとよいね。