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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.252>
資料 周期表は計画通り
19世紀にイギリスのドルトンにより原子説が提唱されたあと,いろいろな元素が明らかになり,それぞれの元素の原子の質量が実験の積み重ねにより知られるようになってきました。
19世紀になると,ロシアの科学者メンデレーエフは,元素を原子の質量の小さい方から順にならべたとき,似た性質をもつ異なる元素が,周期的にくり返し現れることに気がつきました。
メンデレーエフは,表の縦の列に似た性質の元素がならぶように工夫した元素周期表を考案しました。彼が考案した周期表には,空欄がいくつも生じましたが,あえて空欄としました。空欄にぴったり当てはまる質量や性質をもった未発見の元素があるはずだと考えたのです。
その後,多くの元素が発見されて表の空欄がうまっていきました。それらの元素は,彼の予想通りの原子の質量や性質だったので,人々を驚かせました。
メンデレーエフの周期表がもとになり,修正が加えられていくことにより,現在の周期表ができていきました。高校以降でくわしくあつかいますが,周期表には,元素の性質を整理してとらえることができる,さまざまなヒントが隠されています。
発展
周期表をもとにして元素の性質を整理してとらえることのできる例を2つあげる。
- アルカリ金属 周期表の左端の列にならぶ,リチウム,ナトリウム,カリウム…は,非常に化学反応を起こしやすい金属で,水に触れただけで激しく反応してアルカリ性の水溶液になる性質が共通しており,「アルカリ金属」とよばれる。
- 貴ガス(希ガス) 周期表の右端の列にならぶ,ヘリウム,ネオン,アルゴンといった元素は,他の原子と結びつきにくく原子1個ずつばらばらの状態で気体を構成する性質が共通し,「貴ガス」とよばれる。