毎年5月22日は「国際生物多様性の日」です。日本国内でもさまざまな生物が絶滅の危機にありますが,2020年にその中の1種・オガサワラシジミの飼育下での繁殖が途絶したニュースを,今回改めてご紹介します。
小笠原諸島には多くの固有種が生息しています。オガサワラシジミもその内の1種です。かつては小笠原の複数の島で生息していましたが,近年では母島のみとなり,2018年を最後に野生での記録が途絶えています。絶滅を回避するため,2005年より多摩動物公園などで保護増殖事業が行われてきましたが,2020年,飼育下の個体もすべて死亡しました。 絶滅の危機にまで追い詰められてしまった生物を救うのは容易ではありません。そうなる前に何ができるのか。「国際生物多様性の日」をきっかけに,考えてみませんか。