百貨店の壁には,化石が埋まっている。 ご存じの方も多いでしょうが,百貨店など壁に天然の石材を使っている建築では,壁面に化石が見えることがあります。
日本橋三越本店もそのひとつ。この建物の内装には国内外のさまざまな石材が使われていますが,その中で化石が含まれるのは意外にもほぼ1種,イタリア産のジュラ紀の地層から切り出される石灰石「ネンブロロザート」のみ。 昭和50年代に筑波大学古生代研究室が調査した際,館内に約1万数千個の化石が眠っているとされたものの,正確な記録が残っていないため,三越でもその位置や数を把握しておらず,今も毎日1~2個が新たに発見されているとのこと。日本橋を訪れた際に,化石探しに挑戦してみるのも面白そうです。