ヒスイの美しい色は多くの人に愛され,現代のような交通機関のなかった古代にも全国的に流通していたことが分かっています。その最大の産地は新潟県の糸魚川です。
国内でもごく限られた地域でしか産出しないヒスイですが,糸魚川および周辺地域で採れるヒスイは90%以上がヒスイ輝石からなる純度の高いものが多く,宝石になるような透明度の高い美しいものが多産します。また,糸魚川市の大角地(おがくち)遺跡(縄文時代前期)からは,世界でもっとも古いヒスイ加工品が発掘されています。このような理由から,今年11月4日付で,新潟県の検討委員会により,県の石が「翡翠(ひすい)」に決定されました。 なお,ヒスイは日本鉱物科学会の投票により日本の「国石」にも認定されています。