大空には,さまざまな虹が現れます。鮮やかな色のアーチを描いて街の上にかかるものから,ホースで撒く水の中にかかる一瞬のものまで,サイズも場所もさまざま。けれどどの虹も,基本的には空気中の水滴で日光が屈折することで見える,ということは共通しています。 では,昨今問題となっている気候変動は,虹の見え方に影響を及ぼすのでしょうか。コンピュータモデルを用いて未来の虹の発生状況をシミュレートする研究が行われました。その結果,気候変動の影響により,地域によって虹が増えるところと減るところが出ることがわかりました。さらに,地球の温度が上がるほど,地球全体では雲が薄くなり,虹が出やすくなるという結果になりました。