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【300万年前の「意外な」石器を発見,作者はヒト属でない可能性】

大きな牙も鋭い爪もない動物であるヒトが繁栄を遂げた重要な要因として,道具の使用が挙げられます。道具はヒト属とともに200万年前に出現したとこれまで考えられてきました。

しかし,今回,それを覆すかもしれない発見がありました。 ケニア南西部にある約300万年前の遺跡・ニャンガ遺跡から,石どうしを打ち付けて鋭く尖った薄片を作り出す,最も古い形の打製石器(オルドワン石器)が発見されたのです。驚くべきは,この石器とともに発見されたのが,ヒト属とは別系統の人類であるパラントロプス属の骨だったことです。また,石器のいくつかはカバの骨の中から発見されており,パラントロプスが道具を使ってカバを解体していた可能性が高いと考えられています。

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