古代日本で作られていた装身具に「勾玉」があります。勾玉には,ヒスイやメノウ,水晶など,モース硬度7程度のかなり硬い石を用いたものがよく知られています。
そこで,疑問。「大昔の人は硬い石に一体どうやって穴をあけていたのか?」 この記事では,「濡らした竹ひごの先に石の粉を研磨剤として付け,両手で竹ひごをもむように回転させる」という方法で挑戦します。とりあえず石英(モース硬度7)を研磨剤として使うも,まったく歯が立たず。柘榴石(モース硬度6.5~7.5程度)の粉末に切り替えます。厚さ1センチの石(石英)に竹ひごを押し当て,ひたすら両手をすり合わせること,なんと20時間以上! 竹の棒でも穴があけられることを実証しました。なお,ダイヤモンドビットを使うと,手動でも8時間ほどで貫通したそうです。文明の力を感じます。