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冷めてもおいしいご飯の秘密!「過熱水蒸気」

ようやく夏の暑さもかげりを見せ,炊き立ての新米が待ち遠しい季節となりました。炊き立てではおいしいご飯も,冷めると食感がボソボソと硬くなり,あまりおいしくなくなってしまいます。これは,炊き立ての状態ではα化(アルファか)という状態にあるデンプンが,冷めるとβ化(ベータか)という状態になってしまうからです。給食のようにたくさんのご飯を冷蔵保存したいときや,お寿司のように冷たいまま食べたいときには,この“冷えると硬くなる”性質が困りものでした。
大阪公立大学などの研究グループは,「過熱水蒸気」を用いた特別な方法でお米を炊くと,冷めてもおいしいご飯ができることを発見しました。過熱水蒸気とは,100℃以上に熱した水蒸気のことです。これを使ってお米を炊くと,一般的な電気炊飯器で炊いた場合に比べ,炊きあがったお米の粒に小さな『すき間』がたくさんできていることがわかりました。この小さなすき間がたくさんあると,ご飯の中の水分が細かく広がるため,硬くなりにくくなるのです。電気炊飯器で炊いたご飯と実験で比較してみると,炊きたての時点では同じくらいの硬さでも,冷蔵庫で冷やすと,過熱水蒸気で炊いたご飯のほうが硬くなりにくいことがわかりました。さらに,多くの人が実際に食べ比べた結果,過熱水蒸気のご飯のほうが『やわらかい』『ツヤがある』『総合的に満足度が高い』という評価となりました。
この新しい炊飯方法は,お寿司などの冷たいまま食べるご飯のおいしさを保つ,これからの技術の開発につながると期待されています。

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