『適度な運動は大事』とはよくいいますが,日常生活ではなかなか習慣にしにくいものです。ジムに通ったり,プールで泳いだりするのがいいとはわかっていても,その時間を確保するのは,多忙な現代を生きるわたしたちには難しい問題です。そのため,短時間で効率のいい運動のしかたは,子どもから高齢者まで,また,運動不足を解消したい人々から一流のアスリートまで,あらゆる層から求められていました。
早稲田大学と国立スポーツ科学センターの研究により,短時間でも高強度の間欠的運動(休憩をはさんで行う,全力の運動)は,きわめて大きなトレーニング効果をもたらすことが明らかになりました。特に,20秒の全力スプリントを2本行う運動は,たった40秒で30分以上の中強度有酸素運動と同等以上に最大酸素摂取量が向上し,大腿部の筋肉の活動を顕著に増加させることがわかりました。また研究では,スプリント時間を長くすることで筋肉の酸素消費量が最大化されることや,2本のスプリントで十分な効果が得られることも示されました。
この運動様式は,加齢による筋肉量減少の抑制や疾病予防にも有効とされているものの,実施には強い負荷もともなうため,研究チームは,今後は強度を抑えた運動の効果検証も必要としています。
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