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新鉱物「アマテラス石」,国石ヒスイの中から発見

『国旗』『国鳥』など,国を象徴するシンボルとなる存在はいくつかありますが,『国石』は聞いたことがあるでしょうか。読んで字のごとく,その国を代表する石のことで,日本の国石は翡翠(ヒスイ)です。東京大学物性研究所などの研究チームは,ヒスイ中から新種の鉱物「アマテラス石 Amaterasuite」を発見し,国際鉱物学連合により新鉱物として承認されたと発表しました。
アマテラス石は,ストロンチウムやチタンなどをふくむ独自の化学組成(Sr4Ti6Si4O23(OH)Cl)と,結晶の構成単位に異なる2種類の構造を合わせもつ構造を特徴とします。この鉱物の命名には,日本神話の『天照大神』および国石であるヒスイの象徴性と,日本の石文化への敬意を反映したと研究チームは説明しています。
今回のアマテラス石のような,ヒスイ中に少量ふくまれる,ストロンチウムやチタンに富む鉱物は,従来,新潟県糸魚川地域に特有のものとされてきました。しかし研究チームによると,同様の鉱物が岡山県大佐山地域でも確認され,またアマテラス石はその中から見つかったとされています。この発見は,ヒスイの形成要因や地質環境の理解を深める新たな手がかりとなり,鉱物学の進展に寄与する成果となるでしょう。

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