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やっかいな『結石』を『隕石』の見方で調べる

『結石』は,ヒトの体内に,文字通り『石』ができてしまう病気です。石の主成分は水に溶けないカルシウムなどの成分が固まったもので,特に腎臓~ぼうこうまでの,尿を排出する経路にできやすい性質があり,このときの石ができた症状を尿路結石といいます。腎臓で形成された結石は輸尿管(尿管)をふさぎ,非常に激しい痛みを引き起こすことが知られています。
この結石がどのように形成されるかという研究では,かつては粉末化して分子の分析を行う手法などが主流でしたが,体内での物質の分布情報が失われてしまう欠点がありました。大阪大学では,結石を切り出し,厚さ20~30マイクロメートルほどのごく薄い試料にして表面を磨き,これを偏光顕微鏡で観察することで,生体に近い状態で可視化する手法を導入しました。この手法には,なんと隕石の研究のしかたがヒントとなっており,研究チームは“隕石から宇宙の歴史を読み解くように,結石からヒトの体内環境を読み解けるのではないか”と考えたとのことです。
学問の分野の壁をこえた,この新たな手法を駆使することで,2024年には尿中のリン酸カルシウムという物質が結石の核となることを示すのに成功しており,さらに研究チームでは,このリン酸カルシウムを目印として,結石の発症リスクを検査する世界初の装置開発を目指しています。

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