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透明な竹がガラスになる

窓などに使われるガラスは,透明度の高い便利な素材ですが,重くてもろいという欠点があります。そのため,代替素材として,近年は『透明な木材』が注目されています。これは,木材中からリグニンという特有の成分を除去し,樹脂で処理することでつくられるものです。『透明な木材』の長所としては,軽くて断熱性に優れており,また,環境にやさしいこともメリットです。その一方で,素材としての短所は燃えやすいことがあげられ,また,木材そのものが世界的に供給不足であるという課題も抱えています。
こうした背景のもと,中国・中南林業科技大学の研究チームは,竹を用いた透明素材の開発に成功しました。竹は成長が早く,すぐに成木となり,また同じ面積で比較すると一般的な木材の4倍の生産量があることから,持続可能な資源として期待されています。さらに,構造が木材に似ているため,これまで『透明な木材』をつくっていたのと同様の方法で透明化が可能という利点もあります。研究では,竹からリグニンを除去したあとに薬剤を注入し,撥水処理を行うことで,光透過率71.6%で耐水性に優れ,木材の弱点であった耐火性も備えた素材が完成しました。一般的なガラスの光透過率が80~90%程度であることを考えると,これは非常に優秀な数字といえるでしょう。
この『透明な竹』はガラスに代わる建築素材としての利用以外にも,ペロブスカイト太陽電池の基盤としても有望であり,電力変換率を15%ほど向上させる可能性があります。日本でもおなじみの竹ですが,今後は新素材の基盤としてひろく活用されていくことが期待されています。

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