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電気分解でより効率よく水素をつくりだす触媒の発見

燃焼しても二酸化炭素を出さないクリーンなエネルギーとして,水素が世界中で注目されています。水素は,水を電気分解してつくることができますが,その際,水素と一緒に発生する酸素をつくる反応に多くのエネルギーが必要で,ここで反応全体の効率が下がってしまうことが大きな課題でした。
化学反応をスムーズに進める物質は,触媒(しょくばい)とよばれます。これまで,水の電気分解の触媒としては,金属硫化物という材料が有力な候補とされてきましたが,“なぜ反応が進むのか”という根本的なしくみは長年の謎でした。
東京科学大学の研究チームは,この謎を解き明かす鍵が,金属硫化物の中にある「d電子」という電子にあることを発見しました。特に,この電子の数が7〜8個のときに最も触媒の性能がよくなるという法則を,今回世界で初めて突き止めたのです。
これまでは,何度も実験をくり返して『当たり』の材料を探す手法が中心でしたが,この発見によって,理論にもとづいて,最も優れた材料を効率よく設計できるようになります。今回の成果をもとに,安くて安定した水素づくりが可能になり,さらには地球に優しい水素社会の実現に大きく近づくことが期待されています。

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