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※このウェブページは中学校理科3年の学習内容です。<3年p.177>

 皆既日食(→p.207)のときや特殊な望遠鏡で太陽を観測すると,【プロミネンス】(紅炎)や【コロナ】(図19)を見ることができる。プロミネンスは,約1万℃の濃いガスで,太陽表面から噴き出した炎のような形で出現する。コロナは太陽を取りまくガスの層で淡くかがやいて見え,宇宙空間に広がっている。コロナの温度は100万℃以上である。

 太陽の表面に見える黒い斑点を【黒点】という❶(図20, 21)。日がたつにつれ黒点が動いて見えるのは,太陽が自ら回転しているためである。太陽に限らず,すべての惑星は内部の仮想の軸を中心に回転している。この運動を【自転】といい,自転の軸を自転軸という。太陽が1回自転するのにかかる時間(自転周期)は赤道付近で約25日である。

通常は太陽の光が強く,空も明るいためコロナは見ることができない。しかし,皆既日食で,太陽がかくされるとコロナが見えるようになる。

図19 皆既日食で現れたコロナ
図20 黒点とその大きさの例

太陽は,可視光線(ヒトの目に見える光)のほかに,紫外線,赤外線などの目に見えない光も出している。図18の太陽は,目に見えない光も表現しているが,可視光線だけで撮影するとこの写真のように写る。

図21 可視光線で見た太陽

太陽は,大量の光や熱などのエネルギーを宇宙空間へ放射しており,地球にとどくのはそのほんの一部(約20億分の1)にすぎない。しかし,そのエネルギーによって地表の平均温度は適度に保たれ,地球の大気や水の循環が起こり,天気が変化する。また,太陽からの光エネルギーで植物は光合成を行っており,これが地球上の生命活動を支えている。このように,太陽は,地球上で起こる自然現象や,生命活動の重要なエネルギー源となっている。

図22 太陽の影響

❶ 黒点が多く見られるときは太陽の活動が活発になっている。このようなときは,人工衛星の故障や電波障害が起こったり,オーロラが観測されたりしやすくなる。

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