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※このウェブページは中学校理科3年の学習内容です。<3年p.217>

 人間活動と水をめぐるつり合い

排水処理

 私たちは,生活用水や工業用水などとして大量の水を利用しており,結果として,その排水にはさまざまな物質がふくまれることになる。たとえば,排水にふくまれる無機養分は,水中の微生物の大量発生の原因になる(図2)。また,排水中に有機物が多いと,分解者が有機物を分解するときに大量の酸素を消費し,水中は酸素不足になる。酸素が不足すると魚や水生昆虫などは死滅し,水は悪臭をはなつようになる。

 以前の日本では,排水中のこれらの物質の規制や処理が十分でなく,無機養分や有機物による水質の汚染が深刻になったこともあった(図3)。

 しかし,現在はさまざまな努力が行われており,私たちが家庭から出す生活排水を例にすれば,下水道が整備され,下水処理場では有機物などをできるだけ減らしている(図4)。

窒素などをふくむ無機養分が湖や海に大量に流れこむと,それを得て水中の微生物が大発生し,赤潮や青潮とよばれる現象が発生することがある。

図2 赤潮(左)や青潮(右)の発生

家庭からの洗剤の泡で汚染された川。当時は排水を処理せず,そのまま川や海に流していた。

図3 過去の公害(1970年)

通常の下水処理場では排水中の無機養分までは取り除けないが,それを可能にする設備を導入している処理場もある。

図4 下水処理のしくみ

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