Logo
<UDエンジン>

*ふりがなは現在調整中で,正確でないことがあります。

現在,ふりがな・翻訳表示の調整中です。

gkt-horizontal-line

※このウェブページは中学校理科3年の学習内容です。<3年p.105>

 理路整然   どうする,微生物の混入

avatar

厳密な実験を行うときは,微生物が混ざらないようにすることが大切だよね。でも,どうして?

微生物が混ざることによって結果が変わってしまうことがあるからです。そのため,一度使った器具は微生物が残らないようにきれいにします。

avatar

avatar

医療現場では器具などをアルコールでふくことがあります。あれは殺菌❶のためですよね。日常でも,熱湯をかけて殺菌することがあります。このような操作は,いつから行われているのですか?

 この探究では,微生物がいる条件といない条件 を比べるために,加熱して殺菌をしました。 また,そのあとでは,空気中の微生物がまぎれこまないようにビーカーにふたをしました。

 目に見えない微生物のはたらきは,どのように明らかになってきたのでしょうか。

 17 世紀終わりごろまで,食べ物からは,ウジ (ハエの幼虫)やカビが自然に発生すると考えら れていました。「自然に」というのは,本当に「何もないところから生物が発生する」という意味です。当時は,食べ物などが腐る理由が科学的にわかっていなかったともいえます。

 この考えを実験でくつがえしたのがレディ(イタリア,1626〜1697年)です。レディは,容器に食べ物を入れ,ガーゼでふたをすると,ウジは発生しないことを証明しました。

 また,このころ,顕微鏡の発達のおかげで,私たちの身のまわりのどこにでも微生物がいることがわかってきました。さらに微生物が食べ物を分解することが腐る原因であることも,だんだん理解されるようになってきました。

 微生物のはたらきをつきとめたのが,パスツール(フランス,1822〜1895年)です。 パスツールは,下図のようなフラスコの中で肉汁を煮たあと,1年たってもにごらない(腐らない) ことを発見しました。このフラスコでは,空気は出入りができますが,空気中の微生物は肉汁にたどり着けないしくみになっています。これにより「肉汁が腐るのは,外界からの微生物の混入による」ということを示しました。

パスツール

パスツールが実験したフラスコ(模型) 内容物をフラスコで煮た直後に, 急いでガラスを加工し,口を細くした。

殺菌は,缶詰などの長期間保存ができるものにも生かされていますね。食品を容器に密閉して高熱を加えると,中は殺菌され,そのあと外から微生物が入ることもありません。この探究で,みなさんは「有機物が腐る」というしくみも理解したのです。

avatar

❶ 殺菌は,微生物を殺す操作を指して一般的に使われる言葉である。

読み取り中...