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【日本人の寿命は,なぜ大正10年に突然伸び始めたのか】

現在,日本人は世界でももっとも長寿の国のひとつです。しかし,大正10年頃の平均寿命は42歳。しかも明治末期から大正10年頃まで,平均寿命が徐々に短くなっていました。

なぜ日本人の寿命が大正10年頃を境に一転して長寿になっていったのか。そのカギは,なんと水道水にありました。上水道が作られ始めた頃,水道水は消毒されていなかったのです。大正10年に,当時の新技術だった液体塩素による水道水の消毒が始められると,乳幼児死亡率が劇的に改善し,平均寿命を変えるほどの影響をもたらしました。 「水道水の消毒」という身近なことに潜んでいた謎。本文では,軍事用の発明だったはずの液体塩素が公衆衛生のために使われるようになった奇跡的な巡りあわせも紐解いています。ぜひじっくり読んでいただきたい記事です。

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