消しゴムでこすれば,鉛筆書きの文字が消える。当たり前のことですが,どのような仕組みなのか,改めて説明できるでしょうか?
鉛筆書きの文字は,黒鉛(鉛筆の芯の素材)の粒が紙の上に付着しています。消しゴムを文字に触れさせると,消しゴムに黒鉛の粒が付着します。消しゴムを動かすと,表面が削れてくっついた黒鉛ごと消しカスとなり,現れた消しゴムのきれいな面にはまた黒鉛が付着します。この繰り返しで文字が消えるのです。 なお,最近流通している消しゴムのほとんどはプラスチック(塩化ビニル)に可塑剤を混ぜたものです。「黒鉛に似た構造の可塑剤が,分子間力で黒鉛分子を引き付ける」というしくみを利用して,ゴム製の消しゴムより文字が消えやすくなっているそうです。