ペットのネコ(イエネコ)の死因のトップは腎臓病です。このネコの腎臓病の治療薬となりうるタンパク質が東京大学の宮崎徹教授により発見されました。 血液中に存在するその物質(AIM)は,体内に死んだ細胞があるとくっつきます。くっついたAIMが「旗」のような役割を果たし,AIMめがけてマクロファージなどのほかの細胞がやってきて,死んだ細胞を食べて取り除きます。 しかしネコはこのAIMが正常に働かないため,腎臓内部の死細胞が取り除かれず,腎不全が起きるのです。正常なAIMを薬として投与すれば,ネコにとって致死的な腎臓病を防ぐことが可能となるかもしれません。 多くのネコ好きの期待を集めた発見でしたが,コロナ禍の資金難により治験薬の製造直前でストップがかかっていました。しかし,資金難が報道されると,研究への寄付が殺到。研究の再開が期待されています。