巨大な翼竜のような古代の大型飛行生物がどのように飛んでいたのか,そもそも飛べたのかには,さまざまな説があります。
このたび,現生の大型鳥類の飛び方を参考に,航空力学を用いて絶滅した生物の飛び方を探る研究が行われました。 現生の大型鳥類の多くは,風や気流を翼で受けて滑空する「ソアリング」という飛び方をします。そこで,古代の大型鳥類と大型の翼竜について,その形態からソアリングに適しているかを調べたところ,プテラノドンや史上最大の鳥類・アルゲンタヴィスなどは,現生のワシやコンドルのように上昇気流に乗って回転する飛び方に適していることが分かりました。また,そもそも飛べたのかについて議論がある巨大な翼竜・ケツァルコアトルスについては,ほとんど飛ばずに地上を歩いていた可能性が高いと結論付けられています。