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※このウェブページは中学校理科3年の学習内容です。<3年p.252>
資料 ある地域で採取した生物を自然に返すとき,もとの地域に逃がす理由
メダカの「体色」という形質には黒色と黄色があり,黒色が顕性の形質です。野生のメダカの体色は黒色で,観賞用メダカ(ヒメダカ)は,まれに見られる黄色の体色の個体を人間が選んでふやすことをくり返してつくられた種類です。
遺伝子AA(黒色)をもつ野生のメダカと,遺伝子aa(黄色)をもつヒメダカの間で子孫ができると,右の図のように,孫の段階で本来の野生のメダカと同じ遺伝子を保っているのは,AAの1個体だけになってしまいます。
これは,その種❶や地域固有の個体が減ることにもつながるので,買った生物を野外に逃がしたり,採取した場所以外に生物を逃がしたりしてはいけません。
❶ 「種」は,生物を分類するときの基本的な単位で,共通した特徴をもつ個体の集まりを指す。また,同種間では生殖可能な子を残すことができる