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めずらしい来訪者,恒星間天体の発見

どの恒星の重力の影響も受けずに存在する,ガス以外の天体を恒星間天体といいます。今年7月になって太陽系内で発見された天体「3I/ATLAS」が太陽系の外から飛来した恒星間天体であることが判明し,話題となっています。
文字通り星の数ほど存在する天体の世界では,太陽系の外から飛んできたというだけではあまりめずらしくもなさそうな印象ですが,太陽系内において恒星間天体であることが確認された彗星は,実はほとんど存在せず,今回の「3I/ATLAS」でまだ3例目です。この彗星はいて座の方向から約60km/sという高速で移動し,また,その軌道がほぼ直線であることから,太陽系外が起源とみられています。時間スケールでいうと,他の恒星系から何百万年もかけて飛来した可能性がNASAなどの研究機関によって示唆されています。恒星間天体の研究が進むと,他の恒星系の環境を知る手がかりにもなり得るため,天文学者たちはこの天体がもつ未知の特徴をいち早く解明しようと,世界中の望遠鏡がこぞって観測に参加しています。地球に最接近するのはおよそ12月ごろと計算されており,今後数か月にわたって貴重な観測の機会が期待されています。

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