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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.236>
SDGsを意識して脱炭素社会へ 二酸化炭素と熱
夜に雲がないと,次の日の朝は気温が下がることが多くなります。地面からの熱が逃げやすくなるからです。
地面は,昼間に太陽によってあたためられ,夜にその熱を大気中へ放出しています。夜に雲があると,この熱は雲に吸収され,熱の一部は雲から地表に返されます。熱が上空へ逃げることができないので,気温が下がりにくくなるのです。雲がない夜の場合は,熱は上空へ逃げていき,気温は下がり続けます。
発展
図27のしくみは,二酸化炭素による地球温暖化とも関係している。雲だけでなく,大気自体にも,熱を吸収して地表に返すはたらきがある。特に,水蒸気や二酸化炭素はこのはたらきが大きく,これらの気体があることにより,地表の熱が宇宙に逃げにくくなり,地球全体がすごしやすい温度に保たれている。もし両者がなかったら,平均気温はー19℃になると計算されているほどである。
二酸化炭素は人が化石燃料を使用しはじめたころから増えていて,その主な原因は人間活動だと結論づけられている。二酸化炭素が増えることにより地球全体があたたかくなり(図27),これが地球温暖化の一因となっている。
環境問題のひとつにオゾン層の破壊があり,これは地球温暖化とは別の現象です。大気圏の一定の高度には,オゾン層とよばれるオゾン分子O₃の多い部分があります。オゾンは酸素が変化してでき,紫外線を吸収するはたらきがあります。生物が紫外線を大量にあびると,細胞の活動に異常が生じるため,オゾン層があることは生物にとって重要です。