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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.43>
2 質量保存の法則
探究5の結果,沈殿ができる化学変化でも,気体が発生する化学変化でも,化学変化の前後で質量が変化しないことがわかる。これを【質量保存の法則】という。
3 化学反応式
原子の性質( → p.16 図6)や質量保存の法則から,化学変化の前後では,原子がなくなったり,新しくできたりするのではなく,原子が結びつく組み合わせが変わっているだけだと考えることができる(図5)。
原子はなくなったり,新しくできたりしないのだから,質量保存の法則は当たり前のように思えます。しかし,原子の考えがまだない時代にはそうではありませんでした。p.41「理路整然」で示したように,質量を精密に調べる実験の積み重ねによって得られた法則です。
図5では,反応前の原子はA,B,C,Dが1個ずつ,反応後もA,B,C,Dが1個ずつだね。原子の質量はそれぞれ決まっているのだから,質量は保存されています。
物質が結びついたり,分解したりするような化学変化について,化学式を用いて表した式を【化学反応式】という。化学反応式では,原子の種類と数が化学変化の前後で合うようにする。
<鉄と硫黄が結びつく化学反応式>
この化学反応式は,左右の原子の種類だけでなく,数も合っている。矛盾がないね。
同じようにして,水の電気分解を表してみました。あれ?右側の酸素原子の数が増えました…
もし,→の左右の原子の数が合わなければ,「原子が,化学変化でほかの原子に変わったり,なくなったり,新しくできたりした」ことになってしまいますね。つまりその化学反応式は直す必要があります。(次ページ)