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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.117>

5|からだが動くしくみ

 運動器官

 動物は外界からの刺激に対して,からだを動かして行動すること(反応)で生命を維持している。動物が行動するときにはたらく,手やあし,ひれ,つばさなどを【運動器官】という。運動器官は主に骨格と筋肉からできていて,これらが複雑にはたらき合うことで,動物はしなやかな動きができる。

手だけでも多くの骨が組み合わさっており,複雑な動きをするのに適したつくりになっている。

図28 ヒトの手の骨格

2 骨格

 ヒトのからだには約200の骨があり,それらの骨はたがいに合わさって【骨格】をつくっている。骨格は,背骨(脊椎)を中心に構成されていて,からだを支えるとともに,からだを動かすはたらきをしている(図29)。背骨は,多くの骨がつながったつくりをしているため,からだをねじったり曲げたりできる。また,骨格には内臓を保護したり,内臓の位置を支えたりするはたらきもある。

(a)骨格のはたらき

(b)背骨の動き

図29 ヒトの骨格のはたらき

1年生で学んだ「脊椎動物」は,「脊椎」を中心とした骨格をもっていることから名づけられています。

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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.118>

 関節と筋肉

うでやあしを曲げたり伸ばしたりするとき曲がる場所は,骨と骨とのつなぎ目で,この部分を【関節】とよぶ。また,骨につく筋肉の両端は,【けん】というじょうぶなつくりになっていて,関節をまたいで別べつの骨についている。

(a)うでを伸ばす

(b)うでを曲げる

図30 筋肉によるうでの動き

 運動と筋肉

 からだを動かすとき,筋肉が動いたり,盛り上がってかたくなったりする。これは筋肉が縮んだりゆるんだりすることを表している。ひじやひざの場合,関節を曲げるための筋肉と伸ばすための筋肉が対になってはたらき,一方の筋肉が縮むときには,もう一方がゆるむことで関節が動く(図30)。

図31 ヒトの骨格と筋肉
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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.119>

 感覚器官

 ヒトの場合,光の刺激は目でとらえ,空気の振動は耳❶で,空気中の物質は鼻で,食物中の物質は舌でとらえる。皮膚は,温度や圧力などの刺激をとらえる(図32)。こうした周囲からのはたらきかけ(刺激)を受け取る器官を【感覚器官】という。

 刺激を受け取るしくみ

 それぞれの感覚器官には,刺激を受け取るための特別な細胞【感覚細胞】があり,脳から伸びてきている神経とつながっている。感覚細胞が刺激を受け取ると,刺激は信号に変えられ,神経を通して脳などに伝えられる。信号が脳に伝えられると,光や音,においなどの感覚が生じる。

視覚
(a)目のつくり 目に入った光は,網膜の上に像をつくる。網膜には光をとらえる感覚細胞が集まっている。
聴覚
(b)耳のつくり 音は空気の振動として伝わり,耳の奥にある鼓膜を振動させる。
聴覚・味覚
(c)鼻と舌のつくり  鼻の奥には, 空気中の物質をとらえる感覚細胞 がある。舌には食物中の物質をと らえる感覚細胞がならんでいる。
触覚
(d)皮膚のつくり 皮膚の中も外界のさまざまな刺激を受け取るところが分布している。

図32 感覚器官

❶ 耳には,からだの傾きや回転を把握するはたらきもある。

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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.120>

 神経系

 刺激を受けるときにはたらく感覚器官と,反応するときにはたらく運動器官は,神経でつながっている。神経は【神経細胞】という糸のような突起をもつ細胞の集まりで,脳や脊ずい(脊髄)も神経細胞が集まってできている器官である。神経は全身にはりめぐらされて,感覚器官と運動器官などをつないでいる。

 脳や脊ずいと全身の神経をまとめて【神経系】という。神経系は,脳や脊ずいからなる【中枢神経】と,そこから枝分かれしている【末しょう神経】とに分かれている(図33)。

右の図は太い主な神経を示している。神経はからだのすみずみに行きわたっている。

中枢神経は,神経細胞が特に多く集まっている部分である。末しょう神経は,からだのすみずみにまで行きわたっていて,感覚器官からの信号を中枢神経に伝える「感覚神経」と,中枢神経からの命令を運動器官に伝える「運動神経」などに分けられる。運動神経からの信号が筋肉に伝わると,筋肉が縮んで運動が起こる。

図33 ヒトの神経系
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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.121>

 刺激が信号に変えられて反応が起こるまでには,神経や脊ずい,脳といった器官を通り,このとき,ある程度時間がかかる。これについて,どのように科学的に探究できるだろうか。

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刺激にはいろいろな種類があるね。それに対する反応もさまざまだね。

刺激と反応の例をあげてみよう。

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 探究7   反応が伝わる経路
気づき

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外界の刺激を感覚器官で受けて運動が起こるまでには,何が起こっているのでしょう。

感覚器官で刺激を受けると,感覚神経に信号が伝わるんだよね。

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感覚器官と運動器官は,脳や脊ずいを通じてつながっているんだよね。

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感覚神経から運動神経までの経路がわからないね。

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課題

刺激を受けてから反応するまで,どのような神経の経路をたどり,どのくらい時間がかかるか。

仮説

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たとえば「ボールがきたらそれをつかむ」場合を,刺激と反応で考えてみよう。

「ボールのすがたを目でとらえる」が「刺激」,「手を使ってそれをつかむ」が「反応」と考えよう。関係しているのは末しょう神経だね。末しょう神経は,脊ずいから出ているんだったね。

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ということは信号は必ず脊ずいを通るんじゃないかな?

光や音,においなどの感覚が生じるのは脳だったよね。信号は必ず脳を通るんじゃないかな?

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計画

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刺激を受けてから反応するまでの時間をはかれないかな?

図33を参考に,信号がどの神経を伝わるか,モデルをつくってみよう。

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刺激と反応の組み合わせはいろいろあるよね。それぞれの場合をモデルで考えてみたいな。

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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.122>

方法
 観察A  意識して起こる反応にかかる時間を求める

準備 ストップウォッチ

① 最初の人は,となりの人の手をにぎると同時にストップウォッチをスタートさせる。

② 手をにぎられた人は,すぐに次の人の手をにぎる。

③ 最初の人は,最後の人に手をにぎられたらすぐにストップウォッチを止める。

④ かかった時間を人数で割り,1人当たりの時間を求める。

結果


 ポイント 

刺激を受けてから反応するまでの,1人当たりの時間を求める。

考察


 ポイント 

刺激を受けてから反応するまでの信号の経路を,モデル図をかいて考える。

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この実験の場合,関わる感覚器官と運動器官は何だろう。

感覚神経と運動神経は,どのようにつながっているかな。

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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.123>

方法
 実習B  ひざをたたいたときに,あしが上がるまでの時間を求める

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筋肉が伸びた状態で,さらに筋肉が伸ばされると,筋肉が傷つくことがあります。これに関係して,からだには筋肉が伸びた状態で,けんに力が加わってさらに伸ばされる状況になったとき,筋肉を縮める反応がみられます。病院では,このはたらきに問題がないか調べる検査があります。


 注意!! 
 実際には実験しない。専門の知識をもたない人が実施すると,けがをする可能性がある。

結果


 ポイント 

座った状態でひざをたたいてから,あしが上がるまでの時間の平均を求める。

高速度撮影で求めた結果である。

この実習は,結果の表を参考に考察しましょう。

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考察


 ポイント 

刺激を受けてから反応するまで,どのような信号の経路が考えられるか。

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「実験A」で求めた平均値と「実習B」の平均値を比べてみましょう。

「実験A」で考えたモデルと「実習B」で考えたモデルを比べて,話し合ってみましょう。

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病院で「実習B」の検査をしたことがあるけど,あしがむずむずして,なんだか勝手にあしが動いている気がしたよ。

「実習B」の反応は目で見ていなくても起こります。目からの刺激は関係がないということですね。

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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.124>

 探究7   結果から考察する
結果
実験A 平均反応時間は,約0.24秒である。
実習B 平均反応時間は約0.09秒である。
平均反応時間は(a)に比べ(b)が短い。

実験A にぎり返すまでにかかる時間(1回20人で実験した場合)

(5.1+4.9+4.7+4.6+4.4) ÷ 5 ÷20 = 0.237

実習B あしが上がるまでの時間

(0.07+0.11+0.09+0.10+0.08+0.09+0.11+0.10+0.06+0.09)÷10 = 0.09

表2 探究7の結果例
考察

実験A

① 手がにぎられたことを感覚器官が刺激として受け取り,刺激を信号に変える。

② 信号が感覚神経を通して脳に伝わる。

③ 脳が「手をにぎられた,にぎり返せ」と判断して信号を出す。

④ 信号が脊ずいと運動神経を通って,手に伝わる。

⑤ 手をにぎる。

実習B

① ひざがたたかれたという刺激を受け取る。

② ももの筋肉が縮んで,あしが上がる。

●  実習Bでは,ひざがたたかれたことを脳で判断せず,考えていないので,刺激から反応までの時間が短いのだと考えられる。

(a)実験Aのモデル
(b)実習Bのモデル

図34 探究7の考察例

ふり返り

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実習Bのモデルは,自信がないけど,図34(b)のように考えました。

あしが勝手に動く気がするから脳で判断してないと思う。あしだけで判断できるのかな?

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科学の決まりの中には,一般的な印象とちがっていても真実だということがあります。できごとをうまく説明できるモデルなら,自信をもちましょう。

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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.125>

 意識して起こす反応

 感覚器官で受け取られた刺激は信号に変えられ,感覚神経を通して中枢神経に伝えられる。中枢神経は,伝えられた信号に応じて,「どのように反応するか」を運動神経を通して運動器官に命令する❶。

 探究7実験Aでは,図35のようなしくみで,刺激に対する反応が起こる。片方の手がにぎられると,その信号が感覚神経を通して脳に伝わる。すると,脳はその信号に対してもう片方の手を「にぎれ」と命令し,その信号が運動神経を通してもう片方の手に伝わる。

①手の皮ふがにぎられた刺激を受け取る。

②刺激(信号)が感覚神経を通して脳に伝わる。

③脳はにぎられたと判断する。

④脳が,手に「にぎれ」という命令(信号)を出す。

⑤脳の命令が運動神経を通して手の筋肉に伝わる。

⑥手をにぎる。

図35 探究7 実験Aの意識して起こす反応のしくみ

① 一人㋐がものさしの上を持ち,もう一人㋑がものさしの下の先端に手をそえる。

② ㋐が合図をせずにものさしを落とす。㋑はそれを見てものさしをつかむ。

③ ものさしが落ちた距離をもとに,下の表を使って,何秒で反応が起こったか求める。

図36 意識して起こす反応にかかる時間を調べる実験(探究7実験Aの別法)

❶ このように信号が伝わるので,刺激を受けてから反応が起こるまでに,どんなにすばやく反応しようと思っても,わずかながら時間がかかる。また,運動のときにみられる,ボールを打ち返すといったすばやい反応のほかにも,勉強のときにみられる,問題を見て答えを考えるといった,判断に時間のかかる反応もある。

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※このウェブページは中学校理科2年の学習内容です。<2年p.126>

 反射

 探究7実験Aのように意識してからだを動かす場合とは異なり,実習Bでは,あしを上げようとは意識していないのに瞬間的にあしが上がる。このように,刺激に対して,意識とは無関係に決まった反応が起こることを【反射】という❶。

 図37の反射の例では,感覚器官からの信号が脊ずいに伝えられると,脊ずいから直接,運動器官に命令が伝えられる。無意識にあしが上がったあとに,その信号は脳へも伝えられるので,反射が起こったあと,わずかに遅れてひざがたたかれたと感じられる。

① 「ひざのけんが伸ばされた」という刺激が受け取られ,信号に変えられる。

② 信号が感覚神経を通して脊ずいに伝わる。

③ 脊ずいが,すぐさま「筋肉を縮めろ」という命令(信号)を出す。

④ 命令が運動神経を通して,ももの筋肉に伝わる。

⑤ あしが上がる。

(⑥ 脳にも刺激が伝わり,「ひざがたたかれた」という感覚になる)

図37 探究7実習Bの反応のしくみ(反射の例1)

① 手の皮膚が熱の刺激を受け取り,信号に変える。

② 信号が感覚神経を通して脊ずいに伝わる。

③ 脊ずいが,すぐさま「手をはなせ」という命令(信号)を出す。

④ 命令が運動神経を通して,手の筋肉に伝わる。

⑤ 手をはなす。

(⑥ 脳にも刺激が伝わり,「熱い」という感覚になる)

図38 熱いものに触れたときの反応のしくみ(反射の例2)

❶ 反射は,意識して起こす反応に比べて,刺激を受けてから反応するまでの時間が短い。そのため,危険からすばやく身を守ったり,からだのはたらきを調節したりするのに役立っている。一方,反射には,すばやい反応だけではなく,ゆっくりした反応もある。たとえば,食物が消化管に入った(刺激)ときに消化液が出る(反応)などである。

ニュース

※科学ニュースの更新は2025年4月を目処にはじまります。

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    近年あちこちで話題になっているAI。幅広い分野で,人間の能力を超えたというニュースが報じられています。しかし,画像診断に特化して学習をしたAIに,分野違いのチェスの学習をさせると,チェスができるようになる代わりに画像診断の能力はポンコツになってしまう,「壊滅的な忘却」という現象が起きることが知られていました。 そこで研究者が着目したのが「睡眠」です。ヒトの睡眠と同様に,情報のインプット/アウトプットを遮断して古い学習内容を反復させる「疑似的な睡眠」と,新しい内容の学習を交互に行うことで,AIが「壊滅的な忘却」を起こさないことを発見しました。 もと記事リンク 論文
  • 【動いていないのに動いて見える…新たな「錯視」が発見される】 2023年3月1日
    同じ長さなのに違う長さに見える矢印など,「目の錯覚」を起こさせる図形は数多く知られています。そして,今回新たに「膨張する穴(expanding hole)」と呼ばれる新しい錯視図形が発見されました。 記事の中にある画像はドット柄の背景の中央に黒い大きな丸がある静止画ですが,見つめているこの黒い丸が次第に大きく,近づいてくるように動いて見えます。 この錯視は約86%の人に起こり,またその際に瞳孔が無意識に開いていることも確認されました。一方で,この錯視を起こさない人もわずかながらいるとのこと。あなたには「膨張する穴」は動いて見えるでしょうか? もと記事リンク
  • 【リスは鳥の鳴き声を盗み聞きして,天敵から身を守るための安全確認をしている】 2023年3月1日
    これまで,別種の動物の「警戒する声」を聞いて行動を変化させる動物は多く知られていました。しかし,アメリカの大学の研究チームは,リスが鳥の鳴き声を盗み聞きして「安全確認」をしていることを発見しました。 この実験で,タカの声を聞いたリスが警戒しているところに,小鳥の「おしゃべり(chattering,捕食者がいないときに複数の個体が鳴き交わす声)」を聞かせると,環境音だけ聞かせた場合に比べ,リスがより早く警戒を緩める様子が観察されました。 もしかすると,これまで思われているよりも多くの動物が,安全を確認するためにほかの種の動物の声に耳を傾けているのかもしれません。 もと記事リンク 論文
  • 【眼の水晶体が透明になる仕組みの解明  ― 新たな細胞内分解システムの発見 ― 】 2023年3月1日
    目の水晶体には普通の細胞がもっている核やミトコンドリアなどの細胞小器官がなく,透明です。100年以上前から,水晶体の細胞が成長する過程で細胞小器官が分解されていることが知られていました。通常,細胞小器官はオートファジーにより分解されますが,今回,水晶体の細胞における細胞小器官の分解の様子をリアルタイムで捉え,細胞質基質(サイトゾル)に存在する脂質分解酵素が水晶体細胞の細胞小器官を分解することを突き止めました。 もと記事リンク 論文
  • 【人類はいつから服を着た?】 2023年3月1日
    古代の人類がいつから,どのような服を着ていたのかについて,考古学的な証拠はほとんど見つかっていませんでした。 しかし,モロッコの洞窟に残された大量の骨の調査から,石器時代の人類が動物の皮を剥いでいた可能性が示唆されました。一部の骨は人為的に形を加工されてへら状になっており,皮を剥ぐのに適した形をしていました。また,肉用に処理されたウシなどの骨に残された傷とは異なるパターンの傷が,肉食獣の骨に見つかりました。このような骨の痕跡は,石器時代の人類が食用とは別に,肉食獣の毛皮を剥いでいたことを示すと研究チームは考えています。 もと記事リンク 論文

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