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熊本大,『口から』の糖尿病の治療に一歩前進

熊本大学などの研究チームは,インドネシアで昔から食べられている植物であるメリンジョに含まれる「グネチンC」という成分に,肥満や,生活習慣病である2型糖尿病の治療につながる可能性があることを発見しました。メリンジョはインドネシア原産の裸子植物ですが,導管をもつ,風ではなく虫に花粉を運んでもらうなど,被子植物に近い特徴ももち,両者の中間的な植物であると考えられています。メリンジョはあざやかな赤い色の種子をつけることが知られており,グネシンCはこの種子に含まれる成分です。
本研究で特に注目すべき点は,成分を『口から』摂取することでも効果が発揮されることです。従来の2型糖尿病の治療では,インスリンという成分を摂取する治療法が有効とされてきましたが,この成分の摂取は自己注射が基本であり,長期的な投与が必要となることもあって,患者の心身への負担が大きいことが懸念されてきました。
今回の実験では,脂肪分の多い食事によって肥満になったマウスに,このグネチンCを4週間飲ませる実験を行ったところ,体重の増加がはっきりとおさえられ,空腹時の血糖値も下がることが確認されました。口から飲むだけで効果が出るしくみは,口から摂取されたグネシンCがからだを健康に保つ善玉ホルモンを脂肪組織内で増やし,さらに肝臓で,遺伝子がはたらくスイッチを入れ,消化・吸収を向上させる物質を出させることによると考えられています。
メリンジョにふくまれるグネシンCは,古くから食用となっていた自然由来の成分であることから安全性も高く,今回の発見をもとに,飲み薬やサプリメントとして『口から』の新たな治療法のきっかけになることが期待されています。

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