地球からはるか彼方,太陽系の端の端に,直径200〜300kmほどの新しい天体が発見されました。これは,すばる望遠鏡を使って,太陽系が形成された時代の太陽系外縁天体を探すというプロジェクトで見つかったもので,発見された天体には「アンモナイト」というユニークな愛称が付けられました。
アンモナイトは,海王星よりもはるか遠くを公転する,セドノイドとよばれるめずらしいグループに属する天体です。セドノイドは,太陽系外縁天体のなかでもきわめて太陽から遠い公転軌道をもつ天体を指し,今回4つめのセドノイドとして発見されたアンモナイトは,太陽に最も近づくときでも,地球―太陽間の距離の66倍,約99億kmも離れていて,太陽のまわりを1周するのになんと3800年以上もかかります。
アンモナイトの発見は,太陽系形成の謎を解く大きな手がかりになります。これまでに見つかっていた3つのセドノイドは,公転軌道の形や向きが,不思議と似通っていました。そのためこれまでは,“まだ見つかっていない巨大な『第9惑星』の重力が影響して,軌道をそろえているのでは?”という仮説がありました。しかし,今回見つかったアンモナイトの軌道は,他の3つとは大きく異なる方向にのびていました。これにより,未知の第9惑星が存在するという仮説の可能性は低くなり,もしあるとしても,これまでの予想よりも大幅に遠くにあるかもしれない,ということまでがわかってきました。
研究者たちは,アンモナイトは約40億年前には他の天体と同じような動きをしていたと考えています。過去に太陽系から外れた別の惑星の影響を受けた可能性も示唆されており,アンモナイトは太陽系が生まれたころの歴史を知る,まるで化石のような重要な天体として注目されています。
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