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※このウェブページは中学校理科3年の学習内容です。<3年p.234>

 脱炭素社会

 現在の私たちが,二酸化炭素などの温室効果ガスを完全に排出しないように生活することはできない。そのため,二酸化炭素の排出を減らしつつ,排出した二酸化炭素を回収して,実質的になくすことを目指している。この活動,またはこれを達成した状態を【カーボンニュートラル】とよんでいる。脱炭素社会とは,人間活動による温室効果ガスの排出量を実質的に「ゼロにする」ことを達成した社会である。

 脱炭素社会へ取り組むようになった原因のひとつに,地球温暖化の深刻さがある。地球温暖化が進むと,大きな台風の頻発や水不足,それにともなう食料不足などが起こるといわれている。世界各国は脱炭素社会への取り組みを進め,化石燃料に頼りすぎている現状を見直す必要があると考えている。

これまでの社会で重視されていたように,エネルギー効率を高めたり,化石燃料の使用をおさえたりすることが,脱炭素社会の実現と一致します。

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脱炭素社会をつくるために注目されているのが,植物のはたらきである。植物は,二酸化炭素を吸収してからだをつくるので,森林を増やせば,人間活動で発生した二酸化炭素をより多く吸収することができる。 また,化石燃料の使用量を減らして,木を燃料としたバイオマス発電などを活用することは,植物のからだに一度たくわえられた炭素を,単に大気中にもどすことになるので,実質二酸化炭素は増えていかない。

図24 カーボンニュートラルの考え方

無人航空機を活用した森林調査
レーザー測量による森林の3次元データ化

木材を家具や建築材料などに使うと,炭素を木材のからだの中にとどめたまま利用することになるので,大気中に二酸化炭素は増えていかない。そのため,脱炭素社会では,木材の利用が重要になる。日本には木材利用に育ててきた森林が多いが,さまざまな要因で十分に利用できていない。この問題を解決するため,デジタル化,省力化などの対策が進められている。

図25 植物を増やす・利用する

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