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明るさと適温の両立を可能にする夢のMOCHI

ガラスでできた窓は,屋外の光を取りこみ(採光),室内を明るく保つためになくてはならない存在ですが,通常の壁にくらべて熱が出入りしやすいという性質があるため,採光と適温の維持の適切なバランスは,建築における難しいテーマのひとつです。
そこで米コロラド大学は,窓に貼るだけで断熱性能を飛躍的に高める新素材「MOCHI(モチ)」を開発しました。MOCHIは,シリコーンでできた素材の内部に,空気の分子より小さな極小サイズの孔を無数にもっています。この特殊な構造によって,光の99%を通す驚きの透明度を保ちながら,熱の通りやすさは通常の窓ガラスの約100分の1という抜群の断熱性を実現している素材です。この断熱性は,優れた断熱性をもつことで知られる空気の半分以下という抜群の数値となります。窓用の断熱材はこれまでにも存在していましたが,従来のものは,断熱性を高めるとくもってしまったり,逆に透明度を高めると断熱効果が弱かったり…と,両立が非常に困難でした。しかしMOCHIは,直進する光を妨げず,かつ,空気の分子の動きを制限することで熱をシャットアウトすることに成功したのです。
MOCHIを使うことで,冬はあたたかく夏は涼しい,“エネルギーを無駄にしない家”が実現できます。実験では,ごくうすいフィルム状にして窓に貼るだけで従来の二重窓に近い温度維持効果を発揮し,冷暖房エネルギーを約半分に減らせる可能性も示されました。耐久性も高く,今後実用化されれば,たとえば,古い住宅の窓に貼るだけでリフォームが完了できるなど,わたしたちの暮らしを大きく変えるものとなるかもしれません。
なお,名前のMOCHIは,日本のお餅とは一切関係がなく,“Mesoporous Optically Clear Heat Insulato(多孔質で光学的に透明な断熱材)”の頭文字からとられたものだそうです。少しだけ残念ですね。

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