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※このウェブページは中学校理科1年の学習内容です。<1年p.36>

1|脊椎動物

 動物とよばれるグループは多様なすがたをしていて,陸上・水中で生活する種類,動きまわる・まわらない種類などさまざまである。下の「探究6」のように,いろいろな場所で動物を観察し,分類する方法を考えよう。多様な種類は,どのような観点と基準で分類したらうまく整理できるだろうか。

植物で学んだ分類するときの方法をうまく活用できるかな。

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 探究6   動物の分類
方法

動物を観察して,その特徴をまとめ,分類してみましょう。

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A 動物園や水族館で実際に動物の特徴を調べてみよう。

上越市立水族博物館うみがたり (新潟県上越市)

青森県営浅虫水族館(青森県青森市)

旭山動物園(北海道旭川市)

B イカやエビなどを観察して,特徴をまとめてみよう。

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体の表面は,どのようなようすでしょうか。あしはどのようなつくりになっているでしょうか。触って確かめてみましょう。


 注意!! 
 観察したあとは,手をよく洗う。

  • p.33の分類の方法を参考にして,動物を観察しながら特徴を見出す。
  • 観察した動物について観点や基準がわかるように表現し,分類する。
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※このウェブページは中学校理科1年の学習内容です。<1年p.37>

 脊椎動物と無脊椎動物

 動物の骨に注目すると,背骨(脊椎)をもつ動物と,もたない動物がいることがわかる。ヒトや魚などの脊椎をもつ動物のグループを【脊椎動物】という。一方,エビやイカのように脊椎動物以外の動物のグループを【無脊椎動物】という(図1)。

エビやイカはからだが細長くて,中に背骨がありそう。でも,ないんだね。

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エビ
イカ

レントゲン写真では,生物のからだで,カルシウム分の多い骨や殻などの部分がわかる。

図1  脊椎動物・無脊椎動物のレントゲン写真

 胎生と卵生

 ヒトやネズミなどの子は,母親の子宮内で母体から直接酸素や養分を受けとって育ち,親と同じようなすがたでうまれる。このようなうまれ方を【胎生】という。胎生に対して,卵でうまれるうまれ方を【卵生】という(図2)。

ネズミの出産

リクガメの孵化

図2 卵生と胎生

胎生の動物は,ヒト,ネズミ,イヌ,ネコなどです。その他のほとんどの動物は卵生です。

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※このウェブページは中学校理科1年の学習内容です。<1年p.220>

発展 変温動物,恒温動物

 赤外線サーモグラフィーで撮影すると,色のちがいで温度がわかる。画面中の数字は温度(℃)を表し,室温は約25℃である。ハムスターの体温は室温よりも高く,イモリの体温は室温よりわずかに低い。

 外界の温度は,季節や昼夜によって変わるが,ヒトや鳥,ハムスターの体温は,外界の温度によらず一定で温かい。このような特徴をもつ動物を「恒温動物」という。恒温動物に対して,イモリやトカゲなどは外界の温度によって体温が変わり,このような特徴をもつ動物を「変温動物」という。

イモリ
ハムスター

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恒温動物,変温動物と,動物のグループとの関係は,次のようになっています。

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※このウェブページは中学校理科1年の学習内容です。<1年p.38>

3 脊椎動物の分類

 脊椎動物は,卵生や胎生などのちがい,呼吸のしかた,からだのつくり,皮ふのようすなどにより,魚類,両生類,は虫類,鳥類,哺乳類に分類される(図3)。

一生を水中で生活する魚類

例:アジ,ヤマメ,サケなど。

子のうまれ方:かたい殻のない卵を水中にうむ。子は自ら食物をとる。

呼吸のしかた:えらで行う。

からだの表面:うろこでおおわれている。

ひれをたくみに動かして水中を泳ぐ。 (サケ)

水辺から離れられない両生類

例:イモリ,カエル,サンショウウオなど。

子のうまれ方:かたい殻のない卵を水中にうむ。卵からかえった幼生❶は水中で生活し,自ら食物をとる。幼生は,えらがあることなど魚類と似た特徴をもつが,やがて姿が変わり,成体になる。成体は4本のあしで歩いて陸上でも生活できるようになるが,多くは水辺から離れずに生活している。

呼吸のしかた:幼生はえらや皮ふ,成体は肺や皮ふで呼吸する。

からだの表面:粘液でおおわれていて,常にしめっている。

成体になっても水中またはしめった場所にすむ。 (アマガエル)

カエルの幼生 両生類の幼生にはえらがある。一般にカエルの幼生の場合,えらが見られるのはうまれてから数日で,やがてえらぶたにおおわれる。
図3 脊椎動物の分類と特徴

❶ 成体とは,からだのしくみが子を残せるようになった状態をいう。卵からうまれたときの姿が成体と大きく異なる場合,その時期の姿を幼生といい,幼生から成体に姿が変わることを変態という。

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※このウェブページは中学校理科1年の学習内容です。<1年p.39>

乾燥に強いは虫類

例:ヘビ,トカゲ,ヤモリ,カメなど。

子のうまれ方:弾力のあるじょうぶな殻のある卵を陸上にうむ。子は自ら食物をとる。

呼吸のしかた:肺で行う。

からだの表面:うろこでおおわれている。

からだの表面から水分が失われにくく,乾燥した陸上での生活に適している。 (カナヘビ)

羽毛におおわれた鳥類

例:ツル,アヒル,カラスなど。

子のうまれ方:かたい殻のある卵を陸上にうみ,体温で卵を温めてかえす。ひなは自分では生活できず,親が食物をあたえて育てる。

呼吸のしかた:肺で行う。

からだの表面:羽毛でおおわれている。

鳥類の前あしはつばさになっていて,多くは飛ぶことができる。 (オオワシ)

子を乳で育てる哺乳類

例:ウサギ,シカ,キツネ,イヌ,ヒトなど。

子のうまれ方:子は母親の子宮の中で育ち,親と同じような姿でうまれる。母親には乳の出るしくみがあり,これを飲んで子は育つ。

呼吸のしかた:肺で行う。

からだの表面:体毛でおおわれている。

子は親の乳で育つ。(ニホンザル)

ニュース

※科学ニュースの更新は2025年4月を目処にはじまります。

  • 【水産庁の研究機関が公開中 超リアルな魚のペーパークラフト!】 2023年3月1日
    水産庁の研究機関である「国立研究開発法人 水産研究・教育機構」のHP内のキッズページにて,海の生き物のペーパークラフトが公開されています。 マイワシやブリなど身近な魚から,マツカサウオ,ナンヨウマンタなどの変わった魚,マスコットキャラクターまで,全56種。作成難易度は★1つ~★5つまでの5段階に分けられています。ただし,ズワイガニだけは★8つ。つまようじでののり付けが必要な超高難度です。 紙にプリントすれば,のりとはさみだけで楽しめるこのペーパークラフト。ステイホームのお供にいかがでしょうか。 もと記事リンク
  • 【「あつ森」で学ぶ生物学 その③】 2023年3月1日
    博物館のサカナゾーンに展示されているさまざまな魚や水棲生物について,サンシャイン水族館の飼育員が解説しています。 種ごとの特徴をとらえた生物の動き,川の上流・中流・下流(河口)の環境の再現性やそれぞれの水槽における魚のチョイスなど,「生物を見る目」からの解説が興味深いです。 そして【「あつ森」で学ぶ生物学 その①】同様,今回の結論も「フータはすごいがんばってる」。専門家がことごとく絶賛するフータ館長,けっこう激務なのではないかと心配になります。 もと記事リンク
  • 【飛びながら眠る鳥から土に潜る魚まで,動物たちの驚きの睡眠術】 2023年3月1日
    「睡眠」という行動がなぜ必要なのかは,実はまだ解明されていません。 しかし,睡眠が不足すれば授業中でも不足を補おうと眠ってしまう生徒がいるくらい,睡眠は私たちヒトにとって必要不可欠なものです。 多くの生物にとっても,睡眠は必要不可欠です。しかしその睡眠のしかたは,ヒトとはだいぶ異なる場合があります。例えば脳の半分ずつ眠るイルカ,寝不足の解消が不要なオットセイ,土に潜って夏眠をとるハイギョなど,「睡眠」もまた,多様な営みなのです。 もと記事リンク
  • 【シジュウカラの言葉を解き明かす鳥類学者】 2023年3月1日
    「シジュウカラは言葉でコミュニケーションをしている」。 ほんの10年ほど前には誰も知らなかったこの事実は,今やテレビ番組などでも取り上げられ,多くの人に知られることとなりました。 シジュウカラの鳴き声が言語であることを発見したのは,研究者の鈴木俊貴さん。鳴き声が単に意味を示す音ではなく,語順,つまり文法があることや,さらにルー大柴さんの「ルー語」を応用した研究など,「疑問を解決するには,どのようなアプローチをすれば有効なのか?」が目から鱗の記事です。 もと記事リンク
  • 【クジラの座礁(ストランディング)はなぜ起こる?】 2023年3月1日
    クジラやイルカなどの海棲生物が陸地に打ちあがる現象を「ストランディング」と呼びます。海岸線が長い日本では,年間300件近くのストランディングが報告されています。淀川のクジラのように,川に迷い込む例もありますが,海水に適応した哺乳類が淡水に入ってしまうとほぼ助からないそうです。 本来海中で暮らす生物がなぜストランディングしてしまうのか,その原因としてさまざまな説が唱えられています。原因はひとつではなく,病気やケガ,エサの深追い,地形を読み誤った,冷たい海流に急に突っ込んでしまった,など,多様な原因が複雑に絡み合っていると考えられています。 もと記事リンク

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